未来のトラック運転手〜6つの革命で物流業界は変わっていく〜

未来のトラック運転手
trucker
これはトラック運転手の未来予想です。

50年後の僕がブログをかいた、そんな内容になっています。

長文です。


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今から50年前、物流業界は危機的状況だった

あの頃はトラック運転手になりたいという若者が少なく、いや、全然いなかった。

理由は簡単だ。

とにかくこの仕事はキツかったんだ。

その上、拘束時間も長く給料も安い。

決して魅力的な仕事とは言えなかった。

そのせいで多くの運送会社は人手不足に陥り荷物を運ぶことが出来ず、会社をたたまざるをえなかった。

荷物が届かない。

コンビニや大型のショッピングセンターの棚はスカスカ、欲しいものは簡単には手に入らなくなった。

物流倉庫には出荷待ちの荷物が山積みになり、荷物を運んでくれるトラックは完全に予約制になった。

安い運賃で受けてくれる会社は予約で一杯。

運送会社
なるほど、その荷物を〇〇まで運びたいんですね?一年後になりまーす

それでもお客はよしとした。

そこまでしなければ荷物は運べなかったんだ。

だが業者によってはすぐに運ぶことが出来た。

でも、それには多額の運賃を支払わなければならなかった。

通常料金の3倍以上。

安い運賃で運んでくれていたあの頃が懐かしい。

「あー、なんでこんなことになったんだろう」と荷主は嘆く。

荷物を運ぶことは難しくなったんだ。

でも、あれから50年後、そんな状況は一変していく。

物流業界に革命が起きたんだ。

トラック運転手の仕事は過酷ではなくなった。

めっちゃ楽勝のゆる〜い仕事で多く稼ぐことができるようになったんだ。

その革命によりこのトラック運転手の職業は人気の職業になっていく。

いったい何が起きたのか??

その革命は6つある。

一つ目、モーダルシフト

モーダルシフト

鉄道輸送が盛んになり、トラック運転手は長距離を走らなくてよくなった。

鉄道輸送といえばJR貨物。

旅客と貨物は同じ線路で走っていたが、今は別々になり、国が物流専用の線路を作った。

どこに作ったかといえば、海の上に線路を作ったんだ。

わかるかな??

まるで桃太郎電鉄のように電車が海の上を走るのだ。

これにより荷物を運ぶ効率が大幅に上がった。

今までは何か線路に異常や事故があると、旅客を優先し荷物が届かない、そんなことが起きていた。

でも、そのリスクが減ることで、荷物を鉄道輸送に切り替える運送会社が増えていったのだ。

トラック運転手が過酷な状況で運転することがなくなったのだ。

2つ目、トラックの自動運転技術の向上

昔話題になっていたトラックをAIによる自動運転。

当時は無人で運行することを目標としていたが、それは失敗に終わった。

理由は簡単だった。

結局高速道路は自動運転で走行できたとしても、一般道はうまく走行することができなかったのだ。

そりゃそうだろと僕はツッコミをいれたのをよく覚えている。

しかしながらそれに近いものは達成することができた。

高速はほぼ自動運転が可能になったんだ。

100パーセント安心というわけではなかったが、ドライバーを補助する役目としては十分だ。

僕がドライバーしていた頃が懐かしく、羨ましい。

いや、怒りさえ感じるな。

今のドライバーはいいな〜。

バックモニターも、当然のようにアラウンドビューモニターに変わった。

他にもいろいろあるけど今日のところはこれぐらいにしておこう。

3つ目、トラック運転手=荷扱いをしなければならない、という常識がなくなった

トラック運転手の仕事内容にもよるけど、荷扱いをしなくてはならないという常識がなくなった。

これは過去の名残である。

人手不足、ドライバーの高齢化により、荷扱いができないドライバーが増えた。

そしてからだへの負担を考えて、この職業を辞めるという選択をするドライバーが急増し、いよいよトラック運転手がいない状態になってしまった。

でも、ドライバーの需要はある。

そこで荷主により全ての荷扱いをおこなうという条件のもと、引退したドライバー達を再度トラックに乗ってもらったのだ。

もう運転するだけ。

文字どうり、トラックの「運転手」になったのだ。

大手の会社がこの取り組みを始めたら、あれよあれよと広がっていき、もうほとんどトラック運転手は荷物を扱うことはなくなっていった。

トラック運転手から荷扱いが切り離された。

それが未だに残っていて、こういう仕事は今の若者達に人気がある。

4つ目、トラック運転手を養成する専門学校ができた

荷扱いは減ったがそれでも荷扱いをしなければならないというところもまだ残っている。

今までトラック運転手になろうと思ったら免許を取得し、運送会社へ入社、研修、横乗りという流れだったが、専門学校でトラック運転手の仕事に関するすべてのことは学べるようになった。

学校は講義ももちろんあったが、現場で作業することを中心にとした。

荷主からも仕事を受けることで、運賃をもらい、学校の運営費にあてられることで、授業料は格安になっている。

免許取得も、今まで色々な縛りがあったが、専門学校をでれば20歳までに大型免許習得することが可能になった。

卒業後は、運送会社に就職するわけだが、彼らはなんでもできた。

荷扱いしなければならないが、ドライバーの中には年収1000万を超えるドライバーすらでてきた。

ちょーバブリー。

トラック運転手は人気の職業になったのだ。

5つ目、職業による税の優待制度ができた

税金

トラック運転手が不足していたあの頃、過酷な労働環境が原因だったが、もう一つ大きな原因があった。

それは低賃金。

いくら必死に働いてもこの仕事は給料が安かったのだ。

僕自身、明日食べるものに困るぐらい貧乏をしたことがある。

お腹がすいた時に食パンのみで腹を満たした。

家族にも迷惑をかけた。

ドライバーが不足していたあの頃、ドライバーの給料は少しずつ上がっていたが、それでも人手不足は解消されなかった。

しかし、その後、職業により支払う税が変わるという、税の優待制度ができたのだ。

今まで所得によっては月に10万以上支払っていた税金も、5分の1程度まで抑えられた。

当時のことを思い出すと相当嬉しかった、そう記憶している。

大幅に給料は上がらなかったが、残るお金は多かった。

運送会社はドライバーの待遇をあげれなかったが、国がドライバーの待遇をあげたのだ。

6つ目、ドローン、宅配ボックスの連携

ドローン

宅配業も大きく変わった。

昔から宅配ボックスの設置はされていたが、それがドローンと連携したのだ。

ドローンは宅配ボックスに向かい荷物を配達するというシステムに変わっていった。

マンションもそうだけど、一戸建てにも宅配ボックスがつけられた。

ただ、玄関まで届けて欲しいという要望が消費者から出た。

そこで新しいマンションなどは、ベランダや、さらに宅配ボックス専用の入口が備わった家のつくりに変わっていった。

トラック運転手の不足が家のつくりまで変えていったのだ。

再配達をしなくていいように変わっていった。

唯一、宅配ボックスがいっぱいになった時は再配達にはなったが、それは、運送会社の方でも宅配ボックスの状況が確認できるようになっていたので、わざわざ荷物を持って行かなくてもよかった。

素晴らしい。

6つの革命によりトラック運転手不足は解消した

トラック運転手の人手不足が解消したというより、荷物を運ぶ効率が上がり、多くのドライバーを必要としなくなってしまったというのが正解であろう。

今では人気の職業になったため、トラック運転手になるのは少し敷居の高いものになってしまった。

でも、これでいいんだ。

もう過去のトラック運転手不足で起きた日本の混乱。

もうあんなおもいはしたくはない、国は学んだ。

僕らは行き先行き先で荷物を運んでもらえることのありがたみから、色々な感謝の言葉をかけられた。

過去のドライバー人生では考えられないことだった。

社会的地位も上がったんだ。

トラック運転手を続けて僕は本当によかった。

おわりに

いかがでしたか??

あっ!!

ここから現在に戻ってますよ!!

僕はトラック運転手の未来はこうなるのではないかと予想しています。

というよりここまでしないとダメでしょう?

このすべてが実現することができれば人手不足は解消していくとおもいます。

 

長々かかせていただきましたが、最後まで読んでくれた方々、ありがとうございました。

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1 個のコメント

  • とりあえず事故の弁償金を減らしてほしい。
    それだけでかなり変わると思う。
    別に0にしろとは言わないから。

    あと、30分ぐらいの遅れは怒らないでほしい。
    とくに金曜、土曜日。
    毎週、三好から名古屋まで渋滞だから。

    業界歴3ヶ月の意見。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    T

    現役のトラック運転手という立場から、この職業の働き方を考え、ブログにかいています。無事故19年継続中!!トラックドライバー総合情報サイトブルルでもブログをかいています。