トラック運転手として働いている皆さん、「労災事故は他人事」だと思っていませんか?
結論から言います。
労災事故と車両事故は、運送会社にとって“限りなく等しい損失”です。
つまり、怪我も事故も、どちらも会社の信頼と収益に大きな打撃を与えるもの。
にもかかわらず、現場では
「やっちゃった」
「運が悪かった」
で済ませてしまう空気も…。
実際に、僕の勤める運送会社でも労災事故が発生しました。
その話を交えながら、この記事では以下の内容をお伝えします。
この記事でわかること
- 労災事故と車両事故がほぼ同じくらいヤバい理由
- 運送会社にとって“人”と“車”が商品であるという話
- 僕の会社で起きたリアルな労災事故の事例
- 労災事故を防ぐためにドライバーが意識すべきこと
労災事故は車両事故と“ほぼ同じくらいの損害”
まず基本的な話ですが、
運送会社の商品は何か?
と聞かれたら、答えはシンプル。
「トラック」と「人(ドライバー)」
この2つがそろって初めて、仕事が成り立ちます。
どちらかが欠ければ、会社としては仕事を断るしかない。
つまり、直接的な売上損失に直結します。
車両事故による損害とは?
車両事故を起こした場合、以下のような負担が発生します。
- 車両の修理費
- 相手への賠償・慰謝料
- 積み荷の弁償
- 配送遅延による信用低下
金銭的にも信用的にも、大きな痛手です。
ですが、実は労災事故もこれと大差ありません。
労災事故による“見えにくい”損害とは?
たとえば、ドライバーが荷降ろし中に骨折して、2ヶ月間休業となったとします。
仮にそのトラックが1日5万円の売上を出していたとしたら、
5万円 × 60日 = 300万円
これがそっくり、そのまま失われる売上になります。
長距離で1日10万円の売上だったら600万円です。
しかも、代わりのドライバーを急に用意できるとは限りません。
人も車も無駄になってしまう=機会損失は計り知れません。
【実話】うちの会社で起きた労災事故
ある日、同僚のドライバーが荷物の積み降ろし中に事故を起こしました。
焦っていたのか、上に積まれていた荷物が落下。
それが足の甲に直撃し、骨折。全治2ヶ月。
事故直後、本人は笑いながら「やっちゃいました〜」という感じでしたが、正直僕はイラッとしました。
なぜなら、その軽い気持ちが会社に数百万の損害を与えているから。
労災=“被害者”ではない。事故は“加害者”にもなりうる
怪我をした本人は「ツイてなかった」「不運だった」と思うかもしれません。
ですが、会社目線で見ると、それは重大な経済的損害を生んだ加害行為でもあります。
もちろん誰だって怪我をしたくてするわけじゃないし、100%防げるとは限りません。
それでも「荷物の扱いが雑だった」「急いでいた」「安全確認を怠った」など、未然に防げる要素があったなら、自分にも責任があると受け止めるべきです。
ドライバーができる対策3つ
① 焦らず慎重に荷物を扱う
「慣れ」や「忙しさ」が油断を生む最大の要因です。
② 自分の身体を第一に守る意識を持つ
荷物も大事ですが、自分の身体は一度壊れたら簡単に治りません。
③ 労災は“自分だけの問題ではない”と知る
怪我をすれば周囲のドライバーや会社にも大きな影響を与えます。
まとめ、労災事故も、車両事故も、どちらも“会社の未来”を壊すもの
運送業界は、常に危険と隣り合わせの仕事です。
だからこそ、一人ひとりが「事故を起こさない意識」を持つ必要があります。
- 労災も車両事故も、損害は同レベル
- 自分が怪我すれば、仕事が止まる
- 焦らず、慎重に、毎日安全運行を意識する
自分の体を守ることが、最終的に家族・仲間・会社を守ることにつながります。
今日も無事故・無災害で、元気にハンドル握っていきましょう!
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