お疲れ様です! 現役トラック運転手、時には横乗り指導員のトラ介です。
僕は30代前半ですが、これまでに多くの新人ドライバーの横乗り指導をしてきました。
指導する相手のほとんどは、20代ではなく30代・40代の未経験者たち。
その中で日々感じることや、年齢による違いを今回は率直にお話ししたいと思います。
指導して分かった30代と40代の違い
トラック業界は未経験からスタートする人が多い業界です。
うちの会社も「未経験歓迎」で求人を出しているため、実際に入社してくる人のほとんどが業界未経験。
トラックに乗るのも初めて、という方が珍しくありません。
そんな新人たちに対して、僕は横乗り指導員として、運転の基本はもちろん、荷扱いや現場のマナー、安全意識まで教えていきます。
その中で感じるのが、30代と40代では“素直さ”と“吸収力”に明確な差があるということです。
新人と接していると、ちょっとした場面でその差が見えてきます。
たとえば同じようにバックを失敗しても、
30代は「すみません、もう一回やってみます」とすぐ行動に移すのに対して、
40代は「トラックが大きいから仕方ない」と言い訳を先に口にしてしまう。
どちらも未経験だからできなくて当然なんですが、その受け止め方や反応の仕方に“年齢ごとの傾向”が出るんです。
30代はまだ変われる人が多い
30代の新人は、年齢的にもまだ柔軟で、ミスや注意を素直に受け止めて改善できる人が多い印象です。
中には社会人としての常識が抜けていたり、トラック業界特有のルールに戸惑ったりする人もいますが、 そういった人でも、指導を重ねていくうちに「人として」「ドライバーとして」成長していきます。
言い方を変えれば、“まだ自分を変える余地がある”人たちです。
僕が指導した30代の新人の中には、最初はトラックの大きさにビビって「バックが怖い」と言っていた人がいました。
でも、毎日のように練習を重ねて、アドバイスを素直に取り入れていくうちに、1か月後にはスムーズに車庫入れできるようになったんです。
こういう姿を見ると、「やっぱり30代は吸収が早いな」と実感します。
失敗を恥ずかしがらず、挑戦していけるのも大きな強みだと思います。
40代はプライドと頑固さが壁になることが多い
一方で、40代の新人に多く見られるのが、素直になれない態度と過度なプライドです。
僕が注意やアドバイスをしても、「それはこうだから」「前の仕事ではこうだった」と言い訳ばかり。
僕より年上だからか、年下からの指導に反発する気持ちがあるように見えます。
でも、この仕事は“年齢”で偉いかどうかが決まる世界ではありません。
そのプライドや言い訳が危険なのは、単に指導が進まないからではありません。
現場で自己流を通してしまうと、重大なトラブルに直結します。
実際に僕が見たケースでは、荷物の固定方法を「自分はこうやってきたから」と勝手に変えた結果、走行中に荷崩れを起こしかけた新人がいました。
もし完全に崩れていたら、大事故や高額な商品事故になっていたかもしれません。
トラックドライバーは、たった一度の判断ミスが命や給料を左右する仕事です。
だからこそ、プライドよりも「まずは教わった通りにやる」姿勢が欠かせないんです。
年齢よりも大事なのは、実力と勤続年数
ハッキリ言いますが、トラック運転手の世界で上下関係を決めるのは「年齢」ではなく、「実力と経験年数」です。
会社から指導を任されている以上、僕にも責任があります。
だからこそ、年上であろうと新人である以上、僕はしっかりと伝えるべきことを伝えます。
でも、そこに“年齢バリア”を張られると、指導はどうしても上手くいきません。
変なプライドを持ってしまっている人は、いつまでも現場で通用する力が身につかない。
反対に、「年下からでも学ぶ姿勢がある人」は、40代でも伸びます。
これはごく少数ですが、そういう人はたしかに存在していて、周囲からも信頼される存在になっています。
実際に僕が指導した40代の新人の中にも、最初はプライドが邪魔をしてなかなか吸収できなかった人がいました。
しかし、少しずつ「年下の指導員でも学べる」と心を開き、アドバイスを素直に取り入れるようになった結果、数か月後には他の新人からも頼られる存在になっていました。
年齢にこだわらず、学ぶ姿勢を持てる人は、短期間で確実に成長します。
逆に、年齢を盾にしてしまうと、現場で通用する力がつかないまま苦労することになりがちです。
新人として求められるのは“素直さ”

未経験からトラック業界に飛び込む以上、誰もが最初は素人です。
僕自身、過去には多くの失敗も経験してきました。
だからこそ、今の新人たちが同じミスをしないよう、できる限りのアドバイスをしたいと思って指導にあたっています。
でも、その気持ちが伝わらなければ意味がありません。
「素直に聞く」
「ミスを受け止めて改善する」
「経験者の声に耳を傾ける」
この3つができるかどうか。
年齢を問わず、この姿勢があるかないかが、その人の伸びしろを決定づけます。
厳しく見える指導の裏側にある思い
横乗り指導をしていると、新人の方からすれば
「なんでこんなに細かく言うんだろう」
「厳しいな」
と感じることもあると思います。
でも、その裏側には必ず理由があります。
僕ら指導員は、あなたに一人前のドライバーになってほしいから本気で接しています。
現場で恥をかかせないため、事故や商品トラブルで給料を減らさないため、そして何より安全に仕事を続けてもらうため。
そういう思いがあるからこそ、あえて厳しく伝えることもあるんです。
だから、新人が素直に耳を傾けてくれるだけで「この人は伸びる」と感じるし、こちらも全力でサポートしたくなります。
逆に、言い訳やプライドばかりが前に出てしまうと、どう伝えれば響くのか悩んでしまうことも正直あります。
トラックの仕事は孤独に思われがちですが、最初のうちは必ず“誰かに育ててもらっている”んです。
そのチャンスをどう活かすかは、結局自分次第。
厳しい指導の裏には、必ず「成長してほしい」という気持ちがあることを覚えておいてください。
これから挑戦する人へ
もしこの記事を読んで「自分は30代・40代だけどやっていけるだろうか…」と不安に思った方へ。
僕が新人を見てきて強く感じるのは、 未経験でも“素直さ”さえあれば必ず伸びる ということです。
トラックドライバーは確かに楽な仕事ではありません。
でも、ハンドルを握る技術は練習すれば誰でも身につきますし、現場で必要なマナーや荷扱いも、繰り返すことで必ず慣れていきます。
本当に大事なのは、
この3つです。
年齢や過去のキャリアに縛られず、前を向ける人は必ず一人前になれます。
だからこそ、不安を感じている人も「自分はまだ変われる」と信じて飛び込んでみてください。
僕自身、横乗り指導員として新人を育てるとき、全力でサポートする気持ちを持っています。
そして業界には同じように育成に力を入れている会社もたくさんあります。
挑戦する勇気があれば、トラックドライバーとしての未来は必ず開けますよ。
最後に伝えたいこと
この記事を書いていて、「年齢のせいにしてしまっている自分がいるな」と少し反省もしています。
でも、これまでの経験上、やはり年齢による傾向は確実に存在すると感じています。
ただ、それはすべての40代がダメという話ではありません。
実際に変われた人もいますし、逆に30代でも指導が響かない人もいました。
結局は自分を変える勇気があるかどうか
素直さを持てるかどうか
がすべてです。
新人として横乗り指導を受ける立場なら、そのチャンスをムダにしないでください。
指導する側も、覚悟をもってあなたを育てています。
少しでも多くの人が成長して、一人前のドライバーになってくれることを願っています。
以上、トラ介でした!













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