ジメジメとした梅雨の季節。
長時間トラックに乗っている僕らドライバーにとっては、車内環境の快適さがそのまま仕事のパフォーマンスや体調に直結します。
特に寝台付きのトラックでは、湿気やカビによる悪臭、結露による視界不良など、放っておくと地味にストレスが溜まっていく原因に。
この記事では、梅雨時期にやっておくべきエアコン設定と湿気・カビ対策について、トラックドライバー歴20年以上の僕の視点でまとめました。
簡単な対策で快適さはかなり変わるので、ぜひ実践してみてください。
よくある梅雨時の車内トラブル
まず、梅雨の時期に多いトラブルを整理しておきます。
1. 車内がジメジメして寝苦しい
湿度が高くなるこの時期、寝台のマットやシートが湿っぽくなり、寝付きにくくなります。
2. エアコンからカビ臭がする
湿気がたまりやすい季節は、エアコン内部にカビが発生しやすく、臭いの原因になります。
3. 結露で窓が曇り、視界が悪くなる
出発時や休憩後に、窓の内側が真っ白に曇っていて焦ることも少なくありません。
トラックでのエアコン設定:梅雨時期は「除湿」がカギ
梅雨対策の基本は、湿気をコントロールすることです。
そのために最も重要なのが、エアコンの「設定の仕方」。
冷房と除湿は同じようで違います。
● 基本は「ドライ(除湿)モード」で運転
エアコンのモードは「冷房」ではなく「除湿(ドライ)」が効果的です。
温度を下げすぎず、空気中の湿気を取り除くのに最適。
除湿モードがない場合
エアコン(A/Cスイッチ)を必ずONにしてください。
A/Cを入れることで、車内の空気を冷却しながら同時に除湿もできます。
これは、エアコンの基本構造として水分を取り除く働きがあります。
● 風量は「中~強」がベスト
弱風で回していると、空気の循環が悪く湿気がこもりやすくなります。
かといって強風だと体が冷えすぎることもあるので、「中~強」で安定させるのがバランス良いです。
● 設定温度は23〜25℃に調整
冷やしすぎると体が冷えてだるさの原因になります。
ほどよい温度で除湿もできるこの範囲がベター。
● 「内気循環」を基本に
外気導入だと湿気を取り込んでしまうので、基本的には内気循環モードにしておくのが快適です。
ただし、2〜3時間に一度は換気のために外気導入へ切り替えると、酸欠やカビ予防にもなります。
梅雨でも快適な車内にするためのポイント5つ
① 寝台にはバスタオルや除湿シートを敷く
汗や湿気を吸ってくれるので、寝苦しさが軽減されます。
こまめに交換するのがポイントです。
② 除湿剤を設置する
ホームセンターなどに売っている「クローゼット用除湿剤」をシートの下や収納スペースに置くだけで、効果あり。
見えない場所に湿気は溜まります。
③ エアコンフィルターは月1で清掃or交換
エアコンの臭いが気になる場合は、フィルターの汚れが原因のことも多いです。清掃は意外と簡単なので、月1回の習慣に。
④ 除菌・消臭スプレーの活用
「エアコン内部用スプレー」や「車用クレベリン」など、菌・カビの予防に効果的なグッズを活用しましょう。
ファブリーズだけでは不十分です。
⑤ 就寝前に30分「除湿運転」しておく
エンジンを切る前に、エアコンで除湿を30分ほどかけておくと、朝のジメジメや結露が激減します。
雨天時の追加対策:視界と安全を守るために
梅雨の雨の日は、エアコン設定に加えて以下の対策もしておくと安心です。
視界が悪いと、それだけで事故リスクが増えるので、地味でも日々のメンテが重要です。
まとめ:エアコン設定ひとつで梅雨の快適さは大きく変わる
トラックという「動く仕事場」「寝室」を守るには、エアコン設定の見直しが非常に重要です。
特に梅雨の時期は、湿気によるストレスや体調不良を防ぐ意味でも、除湿モードの活用やちょっとした工夫が大きな違いを生みます。
僕自身、若い頃は「冷房だけガンガン回せばいい」と思っていた時期もありましたが、年齢を重ねるごとに「湿度を制する者が快適さを制する」と感じています。
快適な車内環境は、安全運転と健康の第一歩です。
ぜひ今日から試してみてください。
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