どうも、現役トラックドライバーのトラ介です。
最近、ある交差点でちょっと気になる場面に遭遇しました。
補助信号(右矢印)が出てるにもかかわらず、先頭の大型トラックが完全停止。
しかも、歩行者もいない、対向車もいない状態。
結果、後ろから来た乗用車が止まりきれずに玉突き事故が発生。
その場面を見ながら、心の中でこう思いました。
「そもそもプロなら、右折に入る前に安全確認済ませとけや!」
今回はこのテーマで、交通ルールとマナーの違い、そして“止まりすぎ”の落とし穴を、トラックドライバー目線で掘り下げていきます。
補助信号(矢印信号)の基本ルールをおさらい
まずはおさらい。
補助信号(青い矢印)は、特定の進行方向に進んでよいという意味。
たとえば、右矢印が点灯していたら、
つまり、スムーズに右折して問題ないということです。
信号の意味としては、止まる必要はないんです。
じゃあ、なぜ止まるのか?その理由とは
それでも補助信号で一時停止するドライバーはいます。
その理由にはいくつかのパターンがあります。
① 安全第一を優先する会社マニュアル
社内ルールで「歩道前は必ず止まれ」など、安全意識を高める目的で一律に止まるよう指導されているケース。
② 新人や慎重すぎるドライバー
「何があっても止まっておけば怒られない」という思考で、とにかくブレーキを踏む。
③ 判断力がなく“ルール通りにしか動けない”
安全確認が不十分で、「右折=とりあえず止まる」が癖になってしまっている。
止まりすぎが引き起こした玉突き事故の現実
その日、僕が目撃したのはまさにこれ。
右矢印が出ていてスムーズに右折できる状況。
先頭の大型トラックが歩道の手前で完全停止。
ところが、後ろの乗用車は「当然行くだろう」と思っていたため、まさかの急停止に対応しきれず、玉突き事故。
先頭のドライバーは「会社で止まれって言われてる」
後続のドライバーは「なんで信号出てるのに止まるんだよ!」
この事故、どちらかが悪いって話じゃなくて、“本来のルール”と“独自マナー”のズレが原因なんですよね。
プロとしての判断ができているか?が問われる場面
ここでハッキリ言わせてください。
補助信号で止まるかどうかより大事なのは、右折動作に入る“前に”安全確認を済ませているかどうか。
だって考えてみてください。
右矢印が点灯しているということは、歩行者側は赤信号。
もし渡っている人がいたら、それはルール違反側です。
それを、「見えてなかったから、とりあえず止まる」はプロ失格。
これらを事前に見ておいて、右折動作に入る段階では「すでに安全が確保されている状態」が理想。
毎回ブレーキを踏んで様子を見るのは、プロの仕事というより、不安なドライバーの行動です。
トラックならではの注意点もある
もちろん、トラックは車体が大きい分、確認に時間がかかります。
- 死角が多い
- 歩道が見えにくい
- 小回りがきかない
だからといって、毎回“安全確認=一時停止”ではダメ。
ベテランドライバーならなおさら、「止まらずに安全を確保する技術」が問われる場面なんです。
止まりすぎ=事故の原因になる理由
止まっておけば安全?
実はそうでもありません。
「止まる=安全」と思い込んでると、逆にリスクを広げてしまいます。
プロとしての運転術|3つの鉄則
最後に、僕が考える「プロドライバーとしての右折判断術」をまとめます。
1. 矢印信号は“進める合図”と理解する
意味のある信号には従う。
無駄な停止は流れを止めるだけ。
2. 動作に入る前の“先読み安全確認”が大前提
周囲の流れ、信号のタイミング、歩行者の動き。
右折に入る前に情報を揃えておけ。
3. マナーよりルール、ルールより判断力
会社のマニュアルに従うだけでは事故は防げない。
その場の判断力がプロとしての力量を決める。
まとめ|止まるな、確認を終わらせとけ!
補助信号で右折する時に毎回完全停止するドライバー。
その運転、本当に安全なんでしょうか?
プロならこう考えるべきです。
「止まるな」じゃない。
「止まる前に確認を終わらせとけ」。
それができてこそ、流れに乗った運転、そして真の「安全」が実現します。
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