トラックドライバーにとって、配車係との関係は仕事のやりやすさを大きく左右します。
どれだけ技術があっても、配車との関係が悪ければ、結局はストレスがたまる働き方になってしまいます。
僕自身、最初は配車係とあまり良い関係を築けていなかったのですが、ある時を境に、その関係が劇的に変わりました。
嫌な仕事や無理な運行にも真面目に応えてきた結果、信頼が生まれ、仕事の進め方まで大きく変化したんです。
今回は、僕の実体験をもとに「配車との信頼関係をどう築いてきたのか」を詳しく紹介します。
最初はギクシャクしていた配車との関係
正直に言うと、以前は配車係とギクシャクしていました。
追加運行は事前の確認もなく、突然「これ行って」と仕事がねじ込まれるのが当たり前。
こちらの体調やスケジュールなんて一切考慮されず、現場からの無理な要求をそのまま押し付けられるような形でした。
もちろん、配車側にも配車側の事情があるのは理解しています。
荷主からの要望、他ドライバーの遅延、急なキャンセル…
いろいろな要素が重なって、現場で一番板挟みになるのが配車係です。
でも、ドライバーからすると「また勝手に仕事増えてる…」という不満はたまっていきます。
僕も最初は「配車なんてそんなもんだろ」と割り切っていました。
でも内心では、納得できない部分が多かったのも事実です。
仕事を一方的に振られる感覚って、やっぱりしんどいんですよね。
嫌な仕事や無理な運行にも応えてきた日々
そんな中でも、僕は愚痴を言わず、与えられた仕事を黙々とこなしてきました。
誰も行きたがらない現場や時間帯も引き受け、急な追加便やギリギリのスケジュールでも、できる限り対応してきました。
もちろん、それは楽なことではありません。
体力的にも精神的にも限界ギリギリのときもありましたし、「なんで俺ばっかり…」と感じることも正直ありました。
でも、仕事を断らずに責任を果たしていくうちに、現場や配車側の目線が少しずつ変わっていったのを感じました。
配車係って、実はドライバー一人ひとりの対応をよく見ています。
誰が文句を言うか、誰がギリギリまで頑張ってくれるか、誰に任せれば安心できるか。
表には出さなくても、ちゃんと見ているんです。
僕が嫌な仕事も引き受け続けたのは「見返りを求めたから」ではなく、単に“頼まれたからやる”というスタンスでしたが、その積み重ねが信頼につながったのだと思います。
配車の態度が変わった瞬間
そんなある日、配車係から突然「いつも無理させてごめんね」と言われたんです。
正直、その一言には驚きました。
今までそんなことを言われたことがなかったので、一瞬言葉が出ませんでした。
でも、心の中では「ちゃんと見てくれてたんだな」と少し嬉しくなりました。
それ以来、配車の対応が明らかに変わったんです。
今までは勝手に追加運行を組み込まれるのが当たり前だったのに、「行けそう?」「ちょっとキツいけどお願いできる?」と、ちゃんとこちらに確認を取ってくれるようになりました。
一方的な「指示」ではなく、信頼関係を前提にした「相談」に変わった瞬間でした。
これは本当に大きな変化です。
仕事の進め方がスムーズになるだけでなく、精神的なストレスもかなり減りました。
ちょっとしたやりとりの変化ですが、現場ではその“ちょっと”がものすごく大きいんです。
信頼関係は一朝一夕では築けない
配車との関係が良くなったのは、間違いなく「信頼」の積み重ねがあったからだと思います。
嫌な仕事も黙々とやってきたこと、無理な運行にも応えてきたこと。
こういう地道な積み重ねは、すぐに結果が出るわけではありません。
でも、時間をかけることで確実に相手の見方が変わっていきます。
もちろん、何でもかんでも我慢して無茶を受け入れろという話ではありません。
明らかに違法な運行や無理なスケジュールを押し付けられたら、毅然と断ることも必要です。
ただ、「この人になら安心して任せられる」と思われることで、配車側も自然と態度が変わっていくものなんです。
現場では、力でねじ伏せるよりも、信頼を積み上げた方が長い目で見て圧倒的に得。
これは僕が20年以上トラックドライバーとして働いてきて、心から実感していることです。
配車との関係を良くするために意識していること
僕自身が意識しているポイントを少し紹介します
- 無理なときは正直に伝える
何でも引き受けるだけではダメです。できないことはできないときちんと伝えることで、逆に信頼が深まります。 - 怒りをぶつけるよりも、冷静に話す
感情的になると、関係がこじれるだけ。理不尽なことがあっても、落ち着いて話し合う姿勢が大切です。 - 仕事ぶりで信頼を勝ち取る
口で「任せてください」と言うより、実際の仕事で結果を出す方がずっと説得力があります。 - 感謝の気持ちを忘れない
「ありがとう」の一言って、意外と大きいです。配車側も人間なので、そういう小さな言葉が関係を良くします。
まとめ|信頼は裏切らない
最初はギクシャクしていた配車との関係も、時間をかけて信頼を築いたことで大きく変わりました。
文句を言わずに仕事をこなしてきた日々が、最終的には「仕事のしやすさ」という形で返ってきたんです。
配車係との関係に悩んでいるドライバーは少なくないと思います。
でも、ちゃんと見ている人は必ずいます。
信頼は一朝一夕では築けませんが、裏切ることもありません。
地道な積み重ねが、やがて大きな信頼に変わっていきます。
僕の体験が、少しでも誰かの参考になれば嬉しいです。













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